罰金の引き上げに対する批判は何年も続いているが、司法省は調整を拒否している

オランダでは交通違反の罰金を期限内に支払わないと、法定の追加料金により金額が最大3倍に膨らむ。民間の債権回収業者が厳しい上限(15%)を課される一方、政府の大幅な増額が妥当なのか、政治家や専門家が疑問視している。

たとえば300ユーロのスピード違反罰金は、8週間以内に支払わなければ450ユーロに増額。さらに未払いが続くと900ユーロとなる。こうした増額は法律で定められているが、専門家のナディア・ユングマン氏は「合理性や比例性に欠ける」と指摘する。

交通罰金は司法省の重要な財源であり、毎年値上げされている。昨年は増額分だけで1億3500万ユーロの収入があったため、政府側は引き下げに慎重だ。

一方、支払い能力のない人にも増額が適用され、さらに困窮を招くとの批判が根強い。徴収を担うCJIB(中央司法債権回収局)も問題を認識し、分割払いや増額取消などの措置を導入しているが、利用には本人からの連絡が必要で、支援が届かないケースが多いという。

専門家らは、過度な増額は政治の判断であり、法改正なくして根本的な問題は解決しないと強調している。

NU.NL 12月17日