廃棄家具の多くが焼却処分されている現状に対し、オランダ内閣は遅くとも2030年までに、製造・輸入業者へ製品の回収やリサイクルを義務付ける「生産者責任」を導入する方針である。年間約20億キログラムの新品家具が販売される一方、大半は寿命が短く、木材や金属などの有用な素材を含んだまま焼却されている。これに伴う焼却税の増加は市民の廃棄物税負担を増大させており、コスト削減の観点からも再利用の推進が急務となっている。
すでに一部の自治体や廃棄物処理会社は法制化を待たずに解体施設を設置し、素材ごとのリサイクルや雇用創出に取り組んでいる。この新制度が導入されれば、企業には分解や修理が容易で長持ちする家具を製造するインセンティブが生まれる。家具メーカーの業界団体もこの方針を支持しているが、実効性のある目標設定にはリサイクル効率に関するデータ蓄積や、自治体との緊密な回収協力体制が不可欠である。今後は、一定割合のリサイクル素材使用を義務付けるなど、経済的に実現可能な市場形成に向けた具体的な仕組みづくりが求められる。
NOS (10月10日)
